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アパレル業界への逆風の中で/株式会社三栄ニット

地域おこし協力隊の本間です。

今回は泉町でニットの製造を行う株式会社三栄ニット(以下、三栄ニット)の代表取締役の五十嵐敬さんにお話を伺いました。

三栄ニットは、昭和43年に創業し、当初は五泉市の伝統産業である絹織物の糸やニットの糸の卸売りを製造工場向けに行っていました。糸の卸売りを続ける中で、自社でもニットの製造を行うようになり、現在はニット製造のほぼすべての工程を自社で行っています。

美しいシルエットのニットを目指して

三栄ニットのこだわりは美しいシルエットのニットを作ること

そのために大事にしてきた技術が3つあります。五十嵐さんはこの3つを「ニット製造の根幹」とお話されていました。

①服に合った編地(ニットの生地)を作る編立の技術
服の形を決めるパターン(型紙)を作る技術
正確に服のパーツ同士を縫い合わせる縫製の技術

この3つの技術を磨き続けることで、美しいシルエットのニットの製造を実現しています。

三栄ニットではこの技術を守っていくため、先輩の従業員が後輩一人一人に丁寧に教えるなど技術継承にも力を入れています。その結果、取引先から高い評価を得続けています。

編立を行う横編機(よこあみき)
縫製(生地同士を縫い合わせる)

そんな三栄ニットの技術や想いが込められているのが『Thriii(スリー)』という自社ブランドです。お気に入りに出会えた高揚感、それを手にした達成感、袖を通した満足感という3つのうれしさがいつまでも変わらないようにと、「Immutable initial impulse(不変的な初期衝動)」の頭文字つの「i」を、社名の頭文字「」とも重ねてブランド名にされたそうです。

下記バナーのオンラインショップで販売している製品が売り切れてしまうと、次の製造は未定とのこと。お求めの方はお急ぎください!

Thriiiの「CHESS オーバーサイズカーデ」

逆境の中で

現在、ニット業界はファストファッションの台頭による売り上げの減少、そして原材料費の高騰など大変厳しい時期を迎えています。

そんな状況を好転させていくには・・・
五十嵐さんは以下のポイントを挙げられました。

・五泉のニット工場で協力して「ニットと言えば五泉」と言ってもらえるように全国での地位の確立(地域としての付加価値の向上)

・ネットワーク、人脈、発信力の更なる強化

・自社のモノづくりをわかりやすくアピールして、自社に対して関心を持ってもらう

・ニットの新たな可能性を考え提案することで、ニットは役に立つと思ってもらえるような機会を増やす

「これらのことを意識して、逆境に抗うのではなく、適応していく。そのために取り組んでいきたい。」と語ってくださいました。

服飾業界の厳しい現状に、私も少しでも五泉のニット業界に吹く風を追い風にできるように活動していきたいと思います。


【株式会社三栄ニット】
〒959-1876
新潟県五泉市泉町2丁目1番35号
TEL:0250-43-3965
FAX:0250-43-5390
営業時間:8:20~17:20
休業日:五泉ニット工業協同組合カレンダーに準ずる


縫製
リンキング(襟をつける作業)


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