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ニットの整理加工/有限会社カイヌマプレス

今回は五泉市でニットの整理加工工場を営む、有限会社カイヌマプレスさん(以下、カイヌマプレス)をご紹介します。カイヌマプレスでは、ニット製造会社が作ったニットのパーツや完成品の形を整えたり、風合い(※)を出す加工を行っています。常務取締役の貝沼和志さんにお話を伺いました。

※ 風合い:ニットの柔らかさ、ハリなどのこと。肌触りにも影響する。起毛のニットがふんわりしているのも風合いの一つ。

カイヌマプレスの加工は、洗い、手アイロン、プレスの3つのチームに分かれて作業を行っています。

洗い(縮絨)
風合いを出すために洗濯機で洗濯をします。溶剤の組み合わせ、水の温度、回転数によって様々な風合いを出すことができます。カイヌマプレスの洗いでは依頼された会社の要望に合わせた加工方法を一つ一つ考え、行っています。

②手アイロン
一枚一枚しわを取りながら、パターン(型紙)に合わせてアイロンで形を整えます。下の写真のパーツは整えられた後、依頼を受けたニット工場に戻りほかのパーツと縫い合わされ一枚のニットになります。

下の白い紙に書かれた枠に合わせてアイロンをかけていきます。

③プレス
ニットの中に型枠をセットし、形を整えたら、ホフマンボード(下の写真の白い土台)という蒸気が出る専用の土台に置きます。蒸気によってニットのしわを整え、ハリを出します。

ニットに型枠をセットしていきます。
素早くサッと型枠を入れていく姿がかっこよくて目を奪われました。
下から蒸気を当てしわを伸ばします。
ニットのしわが綺麗になりました。

圧倒的な従業員数が最大の武器

カイヌマプレスの強みは五泉市内の整理加工工場で一番多い22名という従業員数にあります。従業員はどのチームの作業も行うことができるそうです。そのため、一気に一つのチームに注文が入っても人数調整をして柔軟に対応することが出来ます。また、従業員が多いことによって人数分の知識・経験の引き出しがあるという強みにもなっています。

そして凄いのは人数だけではなく、作業スピードの速さ。
貝沼さんはほかの整理加工工場の社長さんがうちの会社に来た時に「カイヌマプレスの従業員さん、作業早いね」と言って頂きました。それくらい優秀な技術者がそろっています。と力強く語ってくださいました。
今回の取材の中で工場見学をしたときに、プレスのチームの従業員さんが目にも止まらぬ速さで型枠をニットの中にセットしていく姿が印象に残っています。まさにプロの技というようなスピードと正確さを感じました。

夢みる景色

最後に貝沼さんに今後の展望を伺いました。

「見てみたいのは、この工場が持っている設備がフル稼働しているところですね。今、従業員は22人、今持っている設備をフル稼働させたら、35人まで増やせるんですね。人材不足の時代で夢物語って言われるかもしれないけど、いつか見てみたいです。そのために魅力を伝えていきたいと思います。私は現場に立つのが好きだし、どうやったら上手くできるか、早くできるか、探求していくのが楽しくて、やりがいを感じるんですよね。それを多くの方に知ってほしいです。」

貝沼さんはまっすぐ前を向き、その目からは、絶対に実現するという強い決意と整理加工に対する愛を感じました。


【有限会社カイヌマプレス】
〒959-1834
新潟県五泉市木越乙2923番地3
営業時間:8:30~17:20
定休日:五泉ニット工業協同組合カレンダーに順ずる
TEL:0250-43-2982
事業内容:整理加工業(ニット)


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