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布団はサステナブルな商品だった!/有限会社 加藤綿業

今回は五泉市で綿の製造と綿布団の製造などを行う有限会社加藤綿業さんに行ってきました。社長の加藤廣子さんにお話を伺いました。

左から加藤匡剛さん(40)、廣子さん(69)、誠啓さん(35)

綿布団はどうやって作られる?

1.側生地(がわきじ)の裁断
布団の外側の生地を側生地と呼びます。布団のサイズに合わせてそれを裁断します。

2.縫製
1で裁断した生地を縫い合わせて綿が入るように袋状に縫っていきます。

3.綿入れ
2で袋状にした側生地の中に綿を敷き詰めていきます。特に体重がかかる布団の真ん中には潰れないように多めに詰めます。

綿入れの工程

4.仕上げ
布団の中で綿がずれないように布団を上から縫っていくキルティング、布団の側材と中綿を縫い合わせ耐久性を出すヘム付けなど、最後の仕上げを行います。

キルティングミシン
キルティングミシンで用いる布団の型枠。ここに布団を固定して上から縫っていく。
仕上のヘム付け。中綿ごと縫うことで耐久性が出るのだそう。


5.検針機
布団の中に製造工程で使用する針が誤って入ってないかチェックします。

6.検品
人の目で仕上がりをチェックします。

7.袋入れ
商品を袋に入れ製品が完成します。

8.出荷
問屋に出荷してその後皆さんの住む近くのお店に運ばれます。

工程は以上になりますが、この中に、目的に合わせて素材を選んだり、仕上げ作業など熟練の技や経験が詰まっています。

永久に買い替える必要なし!?「打ち直し」という技術

打ち直しとは布団を何年も使い、ぺちゃんこになったお布団をリフォームする技術です。綿を使った布団は使用していくと、弾力性が失われていきます。布団の生地から綿を取り出し、無数の針でひっかきながら混ぜることで弾力のある綿に蘇らせることが出来ます。さらに200度を超える熱風に当てることで殺菌し、清潔な布団に蘇ります。

下の写真は左が打ち直し前の布団で右が打ち直し後の写真になります。写真を見るだけで弾力が伝わってきますよね。こんな布団で寝たら気持ちいいだろうな~

加藤綿業さんには依頼人の祖母が使っていたものを持ってくる人がいるなど世代を超えて、使い続けている方もいらっしゃるそうです。打ち直しは半永久的に同じ布団を使い続けられるようになるとてもサステナブルな技術です。

左が打ち直し前の布団、右が打ち直し後の布団
写真からふかふかなのが伝わってきますね


新たに始めたSNSでの発信

加藤綿業さんでは新たにInstagramでの情報発信を始めました。

その背景には、注文を受ける問屋の激減、戦争や円安による原料となる綿花の高騰がありました。綿布団の業界はどの会社も売り上げが減少し、近年厳しい状況になっているそうです。

それでも体に負担がかかりにくく、打ち直しを行えば長く使い続けられる綿布団は、以前から高齢者施設、病院、支援学校などに需要があります。

業界に向かい風が吹く中でも求めてくれる人たちのためにどうにか守り抜きたい…

そのためには、まずは自分たちの仕事や布団のことを知ってもらうことから…..

そんな思いで始められたそうです。

Instagramでは最新情報をはじめ、布団の管理方法や睡眠についても発信されています。下記バナーからチェックしてみてください!


知ってもらうために始めたもう一つのこと

Instagram以外にも始めたことがあります。それはイベント出店です。布団を作る際に出る側材の端材を使い作ったエコな雑貨を全国各地のイベントに出店して販売しています。布団との接点を増やしたい、自分たちの仕事を知ってほしい、そんな思いで始めたそうです。
クッションやティッシュカバー、ランチョンマットなど、側材の柄を生かした製品を作っています。下の写真がティッシュカバーなのですが、とてもかわいいですよね~和モダンな雰囲気でどんな部屋でもマッチしそうです!

布団の側材で作ったティッシュカバー。


最近では県内、県外関係なく様々なイベントで出店し、販売しているそうです。こちらの製品や出店情報もInstagramで紹介されていますので、是非チェックしてみてください。


加藤綿業さんの布団を買うには・・・

現在、五泉市商工会議所が主催するポッキリパスポートという企画が行われています。こちらでは何と敷布団が5,000円で購入することが出来ます。ぜひこのチャンスをご利用ください。

また、加藤綿業さんはオーダーメイドの布団の製造も行っています。過去にはキャンピングカー用に作ったことがあるそうですよ!

まとめ

一枚買えばずっと使っていける、資源を無駄にしない綿布団はとてもサステナブルでした。

睡眠は一日のおよそ3分の1を占めるほど大事なものにも関わらず、睡眠に欠かせない布団の裏側や扱い方などは意外と知られていないように思います。このnoteを読んでいただいた方には、加藤綿業さんのInstagramを是非フォローしてみてほしいです。

(文=地域おこし協力隊 本間)


【加藤綿業】
〒959-1637
新潟県五泉市菅出字下夕野122-1
〇営業時間  8:30~17:30
〇定休日   日曜日、祝日
〇TEL   0250-47-2114
 


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