日本初の技術を開拓!/株式会社フロンティア
地域おこし協力隊の本間です。
まずは見出しの写真をご覧ください。
これはニットの編地なのですが、折り目によって立体的になっているのが分かりますでしょうか。
今回ご紹介するのは、ニットに折り目を付けるプリーツ加工を中心に事業を行っている株式会社フロンティアさん(以下、フロンティア)。実は、このニットのプリーツ加工こそフロンティアが開拓した日本初の技術です。今回は、その技術について、代表取締役社長である井上昌紀さんに取材してきました。
【プリーツ加工とは?】
生地に折り目(ひだ)を作ることです。
熱や蒸気などで折り目を作ります。ニットの編地に折り目を作るのは至難の業です。理由はニットに伸縮性があるからです。プリーツ加工のために製品を固定しようとしたとき、ニットの場合、伸縮性の影響で形が変わってしまいます。そのため、ニットに立体的で正確な折り目を作るのは不可能と思われていました。
そんな中、機械を改造するなど試行錯誤の中で、昭和45年、日本で初めてニットにプリーツ加工を行う技術を生み出しました。その結果、下の写真のような商品を作ることができるようになりました。
取材の中で私は記事に載せる写真の撮影をお願いさせて頂くのですが、日本で初めての技術ということで見させてもらえるのか・・・
なんてことを考えながら、恐る恐る工場内の写真撮影の許可をお願いしました。その時の井上社長の言葉がとても心に残っています。
「目で見て盗めるものは技術とは言わない。好きなだけどうぞ。」
今までフロンティアが積み上げてきた技術への強い自信を感じました。
プリーツの加工技術でニットの可能性を拡げたフロンティア。その技術にはアパレル業界の関係者から今も注目を集めています。昨年は、関係者向けに約70件、単純計算で5日に1件程度のペースで工場見学がありました。見学者が後を絶たないほどアパレル業界で注目されている技術です。そんな技術が五泉で生まれたことに私もうれしくなってしまいました。
プリーツ加工の技術を活かした自社商品
フロンティアでは今回ご紹介したプリーツ加工の技術を活かし、折り目がついたニットマスクを販売しています。用途やカラーによって100種類近くあるニットマスクは、気分やファッションによって選ぶことができます。フロンティアの事務所とオンラインショップで購入することができます。寒い時期の今、ぴったりのニットマスクはいかがでしょうか?
【株式会社フロンティア】
〒956-1836
新潟県五泉市南本町3-6-16
TEL:0250-42-1195
FAX:0250-42-2454
営業時間:8:30~17:30
フロンティアではプリーツ加工を含めた整理加工(質感や形を整える工程)を中心に事業を行っていますが、それ以外にもニットの編地を作ったり、ニットのパーツ同士を縫い合わせる縫製など様々な工程を行うことが出来ます。自社商品や自社で受託したアパレルブランドの製品を製造するのはもちろんですが、ほかのニット会社が忙しくて自分の会社の中で注文を捌ききれないときに頼ってもらえるような五泉ニットの何でも屋さんを目指しているそうです。フロンティアで行うことができる工程について、詳しくはHPをご覧ください。